誰かが言った。「２月は寒いし、飲み会なんてどうよ？」
「うん、いいんじゃない」俺は軽いノリで答えた。
俺は２代目麦芽大使ユウジに飲み会の段取りの99.9999%をほぼ全投げし、なんなら前日まで飲み会の存在など忘れていた。
しかし、その日はやってきた。
この日は約30名のその日ヒマだった奴らが集まり、最初は穏やかな雰囲気で飲みがスタートした。
みな思い思いに談笑している。まさにそんな感じだった。
だがこの時点で悪夢は始まっていたと、あとで気付くことになる。
そう。変態仮面が一人混ざっているではないか。
しかもフリースタイルしている！
しかしそれだけではなかった。
あのすぐ寝る事で有名なオチケンが日本酒を飲んでいる！
「これはまずい。」俺の直感が全力で危険を察知していた。
次の瞬間、俺は日本酒の入ったピッチャーを握っていた。
もちろん俺が頼んだわけではない。
たぶんこの中の誰か。
それかこの左のやつに違いない。
しかし、すでに俺は罠にハマっていた。
まんまと正常な判断を奪われ、変態仮面とユウキくんにキスしているではないか！
「これじゃあまるで俺も変態だ！」
まだまだ狂気は止まらない。
さっきまで酒豪キャラだったカナコ姉さんがブッ刺さっている！
身長185cmの体をまるでコンニャクみたいにクネンクネンさせている！
もはやみんな訳が分からなくなっている！
このあたりで俺の記憶は途切れている。
朝、起きると俺は店で寝袋に入っていた。
「あ〜、楽しかった」って思った。
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